2017年11月アーカイブ

薬剤抵抗性害虫遺伝子診断ワークショップのご案内

化学合成農薬は害虫防除の基盤ですが、抵抗性発達の問題が常につきまとい、その発達を抑制・遅延する管理体系が求められています。そのためにはまず圃場における薬剤抵抗性の発達程度をモニタリングすることが必要です。従来の害虫個体を用いた検定法は時間・労力の点から実施が大変でしたが、遺伝子診断による方法を用いれば簡易かつ迅速なモニタリングが可能になります。

本ワークショップは、特にこれまで遺伝子診断を行った経験の無い方や初心者の方を対象とし、薬剤抵抗性の発達が問題となっている、ネギアザミウマ及びコナガのPCRを用いた遺伝診断技術について、講義と実習を通じて修得していただきます。

日時:
2018年2月22日(木) 13:00 ~ 23日(金) 15:00
場所:
農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
農林交流センター2階 「研修実験室」(つくば市観音台 2-1-9)
http://www.affrc.maff.go.jp/koho/access.htm
参加費:
無料 (意見交換会は会費3,000円程度を予定)
募集定員:
20名
申し込み締切:
12月22日(金) 17:00

詳細・申し込みは、本イベントの告知ページを御覧ください。

消費者の健康を保護し、安全な農畜水産物を安定的に供給していくためには、 科学的な根拠に基づいて行政施策を決定していくことが不可欠です。 このため、農林水産省では、科学的知見と行政施策・措置の間を橋渡しをする科学であるレギュラトリーサイエンスを活用・推進してきたところであり、更に、その充実・強化を図るため、平成27年6月、レギュラトリーサイエンス研究推進計画を策定しました。

推進計画では、今後取り組むべき研究内容について、別表にとりまとめており、国内外の情勢変化等に対応していくため、少なくとも1年ごとに見直すこととしております。

今般、同別表を見直し、公表しましたのでお知らせします。

なお、同別表の見直しにあたり、パブリックコメントを実施しており、その結果についても公示しておりますので併せてお知らせします。

農研機構では海外より著名な研究者の皆様においでいただき、平成29年度農研機構国際シンポジウムを開催致します。演者の皆様は、それぞれの研究分野で世界をリードしておられますので、最先端の研究成果を御紹介いただけるものと思います。併せて当部門の研究成果についても紹介させて頂きます。関係する分野に興味をお持ちの研究者、大学院生、学部学生の皆様には、ぜひご来臨を賜りますよう、ご案内申し上げます。

入場は無料です。また、内容が多岐に渉りますため、出入りは自由とさせて頂きます。興味のある演題を聴講下さい。使用言語は英語で同時通訳はありません。

事前申し込みは不要です。お問い合わせは下記事務局までお願いします。講演要旨は当部門のウェブサイトに掲載いたします。

事務局: 農研機構生物機能利用研究部門企画管理部 大島、高辻
Tel: 029-838-7423
E-mail: mohshima(at)affrc.go.jp または takatsuh(at)affrc.go.jp
(@は(at)に変えてあります)

  • 日時: 平成29年11月22日(水曜日) 午後1時~午後5時
  • 場所: 茨城県つくば市竹園2-20-3 つくば国際会議場 中会議室201 (つくばエクスプレスつくば駅より徒歩10分)
  • 13:00~13:05
      主催者挨拶
      農研機構理事長 井邊 時雄

  • 13:05~13:45
      バイテク作物が作り出す経済効果<Bioeconomy>の世界の潮流と展望~生物燃料と物質生産から~
      EU ジョイントリサーチセンター議長 Emilio Rodriguez-Cerezo

  • 13:45~14:25
      アグロバクテリウムによる形質転換に重要な植物の遺伝子とプロセスの解明~形質転換のしやすさは何が決めるのか?~
      パデュー大学生物科学科教授 Stanton B. Gelvin

  • 14:25~14:50
      スギ花粉症緩和米の社会受容と新しいゲノム操作技術の開発
      農研機構生物機能利用研究部門遺伝子利用基盤研究領域長 田部井 豊

  • 14:50~15:10
      休憩

  • 15:10~15:50
      チョウ類の性はどうやって決まるのか?~性染色体の微細解剖と遺伝子の解析からわかったこと~
      チェコ国立昆虫学研究所長 Frantisek Marec

  • 15:50~16:15
      遺伝子組換えカイコによる蚕業革命
      農研機構生物機能利用研究部門新産業開拓研究領域長 門野 敬子

  • 16:15~16:55
      異種間臓器移植実現のための多重遺伝子組換え豚の開発戦略~新たな医療技術を目指して~
      フリードリッヒ・レフラー研究所教授 Heiner Niemann

  • 16:55~17:00
      閉会挨拶
      農研機構副理事長 佐々木 昭博

新刊紹介: 教養のための昆虫学

昆虫は、地球上のあらゆる環境に適応しもっとも繁栄している生物であり、彼らが進化の過程で獲得した形態や機能には大きな関心が寄せられている。それらを模倣し、技術開発やものづくりに活かすバイオミメティクスの展開の狭間で、昆虫学は他の学問分野との交流により人の生活に密接な科学の一つとなっている。私たちの身の回りには、既に様々な昆虫の機能が模倣された商品が流通し、ミツバチなどの益虫利用、外来生物法で規制された昆虫のもつリスクなど、“昆虫”についての話題が社会問題として取り上げられることも多く、昆虫学の基礎知識は、現代人の教養として備えておきたいものとなっている。このような背景にもかかわらず、昆虫という名称は誰もが知りながらも、その実態について把握している人は実は少ないといった偏った状況が続いており、その是正を助ける良書はほとんどなかった。

本書は、そのような時代の流れの中で社会のニーズに呼応する最適な内容で構成されている。手にとってパラパラとページをめくると、次々に美しい線画やカラー写真、イラストが目にとまる。それらの多くは著名な出版物や論文に用いられたものであるが、分かり易く改変された上に1冊の中で効果的に配列されており、優れたビジュアルテキストとして新鮮な息吹を発している。以下のように14章で構成され、昆虫の基礎から応用までが網羅されており、項目によって専門的かつ詳細な事項にまで言及されたものや簡潔な紹介にまとめられているものなど、意図的に内容に緩急が与えられているのも特徴となっている。

昆虫の基本的な体制や特殊な能力、私たちとの係わりなどを理解し、教養として備えていくためのテキストとして最適な一冊といえる。

  • はじめに
  • 第1章: 昆虫とは
  • 第2章: 昆虫の体のつくり
  • 第3章: 昆虫の行動と生殖
  • 第4章: 昆虫の食性と植物との関係
  • 第5章: 寄生
  • 第6章: 水生昆虫
  • 第7章: 海洋島や洞窟の昆虫
  • 第8章: 擬態をする昆虫
  • 第9章: 昆虫の飛翔
  • 第10章: 社会性の昆虫
  • 第11章: 益虫と害虫
  • 第12章: 分子情報による系統推定と種の同定
  • 第13章: 昆虫の希少種と外来種の問題
  • 第14章: 昆虫の分類
  • 項目索引
  • 事項索引

会費自動引き落としについてのお知らせ

会費自動引き落とし登録をされている会員の皆様へ

2018年会費を、2017年12月6日(水)に引き落としいたします。前日までに指定口座へのご入金をよろしくお願いいたします。また、2017年度から英文誌冊子体の配布がなくなりました(2018年度の英文誌冊子体配布予約については、今年の10月に締め切りました)。配布予約を申し込まれた方は、会費と同時に冊子体代の5,000円を引き落とさせて頂きますので、併せてご入金をお願いいたします。

なお、2017年末を以て退会を希望される場合は、事務手続きの都合上、11月23日(木)までにHPの会員情報サービス、またはFAXにて退会手続きをお願いいたします。

※ 引き落とし後の会費は返金できません。期日までに手続きをお願いします。

※ ご注意事項 ※

11月24日(金)以降に2018年会費を郵便振替やクレジットでお支払いされますと、二重払いとなってしまいます。

11月23日(木)までに2018年会費をお支払い済みの場合は、今年度の口座引落は自動的にストップされます。

来月12月2日(土)に東京大学農学部にて、公開シンポジウム「遺伝子組換え作物と植物保護」を開催いたします。皆様ふるってご参加ください。

日時: 平成29年12月2日(土) 13:00~17:30
場所: 東京大学農学部2号館化学第一教室(東京メトロ南北線「東大前」下車徒歩2分)
主催: 日本学術会議農学委員会植物保護科学分科会・日本植物保護科学連合
(日本植物病理学会, 日本応用動物昆虫学会, 日本農薬学会, 日本雑草学会, 植物化学調節学会)
参加費: 無料、申し込みなしでの当日参加も可能ですが、できるだけ11月24日(金)までにメールでお申し込みください。

申し込みおよび問い合わせ先:
 筑波大学生命環境系 松本 宏
 〒305-8572 茨城県つくば市天王台 1-1-1
 E-mail: hmatsu(at)biol.tsukuba.ac.jp (@は(at)に変えてあります)

プログラム

開会挨拶
松本 宏 (日本学術会議第二部会員、筑波大学生命環境系教授)

講演
「遺伝子組換え作物を含む新規育種技術開発の現状と今後の展望」
  小松 晃 (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構遺伝子利用基盤研究領域組換え作物技術開発ユニット上級研究員)
「遺伝子組換え作物の規制の動向と課題」
  高島 賢 (農林水産省消費・安全局農産安全管理課審査官)
「新規育種技術で作出した作物が生物多様性に及ぼす影響」
  與語 靖洋 (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構農業環境変動研究センター生物多様性研究領域長)
「組換えカイコの使用等による生物多様性影響について」
  冨田秀一郎 (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物機能利用部門新産業開拓研究領域ユニット長)
「植物ケミカルバイオロジーによる植物遺伝子組換え技術の新しい展開」
  中野 雄司 (国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センター機能開発研究グループ専任研究員)
「Virus-Induced Flowering (VIF) 技術の植物育種への利用」
  吉川 信幸 (岩手大学農学部教授)
「米州における遺伝子組換え作物の現状と抵抗性雑草対策」
  定 由直 (住友化学㈱健康・農業関連事業研究所生物グループ主席研究員)

総合討論
座長 青野 光子 (日本学術会議連携会員、国立研究開発法人国立環境研究所生物生態系環境研究センター室長)

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