2020年7月アーカイブ

日本応用動物昆虫学会会員の皆様方

植物化学調節学会では、第55回の年次大会をオンラインで開催する運びとなりました。従来のとおり、植物保護科学連合所属5学会間の 合意によりまして、応用動物昆虫学会会員の皆様方は植物化学調節学会に所属することなく、上記大会へのご参加およびご発表が可能と なっております。

  •  ーーーーーーーーーーーーーー
  •  ・会期:    2020年11月15日(日)の1日限り
  •   ※ただし、11月12日(木)〜15日(日)には各発表者による
  •    発表収録分のオンデマンド配信を予定しております。
  •  ・参加登録:  2020年 8月18日(火)〜10月22日(木)
  •   うち早期割引:2020年 9月 7日(月)登録分まで
  •  ・発表登録:  2020年 9月 7日(月)期限
  •  ・要旨入稿:  2020年 9月 7日(月)期限
  •  ーーーーーーーーーーーーーー

つきましては、お早めに当会ホームページ・トップ画面から詳細をご確認くださり、奮ってご登録いただけましたら幸いです。

https://www.jscrp.jp/

学会間の相互交流に加えまして植物保護科学分野盛り上げの一助となりますよう、皆様方のご検討を宜しくお願い申し上げます。

【応動昆お知らせメール】833号

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/17
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


■■ マレーシア プトラ大学 教員(上級講師/准教授/教授、ノンテニュアトラック、3年間)
■ 1名公募

■ 
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------
■ マレーシア プトラ大学 教員(上級講師/准教授/教授、ノンテニュアトラック、3年間)1名公募

マレーシアプトラ大学(首都クアラルンプールから車で約20分)では、教員(上級講師/准教授/教授、ノンテニュアトラック、3年間)1名公募します。


[勤務地] マレーシア セランゴール州(首都クアラルンプールから車で約20分)JALAN UNIVERSITI 1 Serdang, 43400 Seri Kembangan, Selangor, Malaysia

[募集人員] 上級講師/准教授/教授(ノンテニュアトラック、3年間)・1名

[応募要件] 博士号を取得していること。英語での口頭および書面でのコミュニケーション能力が高いこと。ポスドクの経験があることが望ましい。

[応募書類] メールでの提出となります。

1) 履歴書

2) 研究業績リスト

3) 推薦状3通

[応募締め切り]2020年7月31日


締切まで時間が限られますが、日本からの応募を歓迎しますとのことです。

詳しくは下記URLをご覧ください。

https://mailchi.mp/90dbbd8a8291/call-for-entomology-faculty-appointment-in-malaysia


京都大学大学院農学研究科 小野 肇
-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

会費納入システム更新のお知らせ

会費の納入には払込用紙による郵便振替,銀行振込,クレジットカード決済,自動引落を利用いただきましたが,2020 年 7 月末より,会員システムの運用サーバーの切替にともない,コンビニ決済も利用可能と致します(現在,切替作業中につき,オンライン決済は停止中ですのでご了承ください).これまでは,自動引落の手続きをされていない会員の皆様には郵便振替書付きの請求書を送付しておりましたが,電子メールにて請求案内を差し上げ,希望者にのみ郵便振替用の払込用紙を送付する方針に改めることと致します.

新たに導入したコンビニ決済は,会員ページより支払い手続きを行い,コンビニからのメール通知にしたがってコンビニ店舗で決済をしていただきますが,その際にメールで通知される払込票番号が支払い時に必要となりますのでご留意ください.

また,学生の入会におきましては,入会申請時に指導教官の氏名とメールアドレスの入力が必須となりました.申請時,指導教官に承認依頼メールが送付されますので,指導教官の方は承認画面より内容を確認いただき,承認手続きをしていただくようお願い申し上げます.

マレーシアプトラ大学(首都クアラルンプールから車で約20分)では、教員(上級講師/准教授/教授、ノンテニュアトラック、3年間)1名公募します。

  • [勤務地]マレーシア セランゴール州(首都クアラルンプールから車で約20分)JALAN UNIVERSITI 1 Serdang, 43400 Seri Kembangan, Selangor, Malaysia
  • [募集人員]上級講師/准教授/教授(ノンテニュアトラック、3年間)・1名
  • [応募要件] 博士号を取得していること。英語での口頭および書面でのコミュニケーション能力が高いこと。ポスドクの経験があることが望ましい。
  • [応募書類] メールでの提出となります。
  • 1) 履歴書
  • 2) 研究業績リスト
  • 3) 推薦状3通
  • [応募締め切り]2020年7月31日

【応動昆お知らせメール】832号

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/12
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


■■ 2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編のWeb開催について

■ 
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------
■ 2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編のWeb開催について


 この度、下記のとおり2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編 を2020年7月27日(月)にWeb開催する運びとなりました。
海外と遺伝資源のやり取りをする際、生物多様性条約・名古屋議定書におけるABSの対応が必要となりますが、
対象となる生物はワシントン条約への対応も必要となります。

【 会 名 】2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編
【 講演タイトル 】ワシントン条約について
【 概 要 】 本会は、菊島大二郎氏(経済産業省 貿易経済協力局 貿易管理部 野生動植物貿易審査室 課長補佐)を講師にお招きし、ワシントン条約の仕組み、動向、それに基づく規制、手続きなどをご説明いただく予定です。
【 日 時 】2020年7月27日(月)14:00~15:00(接続開始13:00)
     13:50迄にご参加をお願いします
【配信方法】ウェビナー(Zoom)
【視聴方法】 参加登録後に届く、登録確認メールをご覧ください
【事前質問】参加登録時に、ワシントン条約に関する質問をお寄せ頂く「質問とコメント」欄を設けております。
      ご協力をお願いいたします。
【資料入手方法】7月22日(金)午前11時に参加登録時にご登録のメールアドレス宛に、資料ダウンロード方法をご連絡します
【 言 語 】日本語
【登録方法】参加無料ですが、参加には事前申し込みが必要になります
      こちら よりお申し込みください
【登録期限】2020年7月21日(火)17時まで
      申込期限前に受付を締切る場合があります。ご了承下さい。

鈴木睦昭(ABS学術対策チーム 責任者)
-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【応動昆お知らせメール】831号

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/11
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


■■ 書評「外来アリのはなし」

■ 
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------
■ 書評「外来アリのはなし」

「外来アリのはなし」の書評を学会ウェブサイトに掲載しましたのでお知らせいたします。

   書誌名: 外来アリのはなし
   著者・編者: 橋本 佳明 編著(2020)
   出版日: 2020年05月01日
出版社: 朝倉書店
   総ページ数: 200項,
   ISBN: 978-4-254-17172-3 C3045
   定価: 3,400円(税別)

   書評掲載のリンク先
http://odokon.org/archives/2020/0709_202309.php

(岡山大学 宮竹 貴久)

-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

この度、下記のとおり2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編 を2020年7月27日(月)にWeb開催する運びとなりました。 海外と遺伝資源のやり取りをする際、生物多様性条約・名古屋議定書におけるABSの対応が必要となりますが、 対象となる生物はワシントン条約への対応も必要となります。

  • 【 会 名 】2020年度第4回ABS講習会 ワシントン条約編
  • 【 講演タイトル 】ワシントン条約について
  • 【 概 要 】 本会は、菊島大二郎氏(経済産業省 貿易経済協力局 貿易管理部 野生動植物貿易審査室 課長補佐)を講師にお招きし、ワシントン条約の仕組み、動向、それに基づく規制、手続きなどをご説明いただく予定です
  • 【 日 時 】2020年7月27日(月)14:00~15:00(接続開始13:00)
  •       13:50迄にご参加をお願いします
  • 【配信方法】ウェビナー(Zoom)
  • 【視聴方法】 参加登録後に届く、登録確認メールをご覧ください
  • 【事前質問】参加登録時に、ワシントン条約に関する質問をお寄せ頂く「質問とコメント」欄を設けております。
  •       ご協力をお願いいたします。
  • 【資料入手方法】7月22日(金)午前11時に参加登録時にご登録のメールアドレス宛に、資料ダウンロード方法をご連絡します
  • 【 言 語 】日本語
  • 【登録方法】参加無料ですが、参加には事前申し込みが必要になります
  •       こちら https://zoom.us/webinar/register/WN_k0IvcCosRsi870qKsrGqmQ よりお申し込みください
  • 【登録期限】2020年7月21日(火)17時まで
  •       申込期限前に受付を締切る場合があります。ご了承下さい。

【応動昆お知らせメール】830号

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/9
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■ (国)農業・食品産業技術総合研究機構 任期付研究職員の
■ 公募について【2020年8月20日〆切】
■ 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------

■ (国)農業・食品産業技術総合研究機構 任期付研究職員の
公募について【2020年8月20日〆切】


公募対象: 農研機構(生物機能利用研究部門等)
公募職種: 任期付研究職員
公募人数: 27(昆虫関係2)名
公募〆切: 2020年8月20日
本文:
(国)農業・食品産業技術総合研究機構では、
新年度の任期付研究職員の公募情報を公開しました。

https://www.naro.affrc.go.jp/acquisition/2020/06/135273.html

採用予定数は27名でさまざまな専門分野を含んでいますが、
お心当たりの方にご周知ください。
1次試験(書類審査)と2次試験(面接試験)により選考が行われます。
応募締切は8月20日です。テニュアトラック制ではありませんが、
実績や適性等を審査して専任研究員に採用される可能性があります。

なお、昆虫関係ではカイコ1名、昆虫1名の採用を予定しており、
いずれも生物機能利用研究部門の採用予定枠です。

https://www.naro.affrc.go.jp/acquisition/files/R03_fixed-term_kadai_naro.pdf

採用窓口を通していただければ、事前に見学や詳しい仕事内容の問い合わせに
対応することができますので、応募を考えていらっしゃる方は早めにご連絡ください。

霜田政美
(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
生物機能利用研究部門 昆虫制御研究領域)

-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/7
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■ 会長候補者意向投票および代議員選挙(電子投票)に関する事前周知
■ 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------

■ 会長候補者意向投票および代議員選挙(電子投票)に関する事前周知


一般社団法人 日本応用動物昆虫学会 会員各位

 下記の要領で2021~2022年度の代表理事(会長)意向投票および代議員選挙を実施しますので、
御承知おきください。なお、投票方法等の詳細は、投票期間が近づいた頃、改めてお知らせメール等で連絡いたします。

<被選挙人名簿>
 2020年6月15日時点の会員個人情報に基づき作成
 (2020年度までの会費を完納していない会員は、選挙権および被選挙権を失います。)

<投票>
・期間:2020年8月7日(金曜日)9時 から 9月11日(金曜日)17時 まで
・方法:会員情報サービスシステムと連動した「電子投票システム」による
学会会員専用ページからの投票(原則「電子投票」をご利用いただきますが、
インターネットを利用しない会員には、希望に応じて郵便投票も実施します。)
・投票マニュアル:http://odokon.org/archives/ReadMe_AEZ.pdf

<開票>
・期日:2020年9月19日(土曜日)
・場所:学会事務局(日本植物防疫協会内)
・方法:電子投票による選挙結果を選挙管理委員会が確認
・その他:新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により、
場所および方法が変更される場合もありますが、御了承ください。

<本件についての問い合わせ先>
 日本応用動物昆虫学会 事務幹事 内山 徹・相澤美里
 e-mail: jsaez.assistant.manager(at)gmail.com
 (@は(at)に変えてあります。)
 (会員番号に関する問い合わせ先は学会事務局となります。)

一般社団法人 日本応用動物昆虫学会 選挙管理委員長 笠井 敦

-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

書評「外来アリのはなし」

2020年6月,横浜港南本牧ふ頭と本牧ふ頭で300匹のヒアリ発見というニュースが飛び込んだ.2017年5月に神戸港で初めてヒアリが発見されて以来,日本中がパニックとなり連日メディアを騒がせたことは記憶に新しい.それ以来,愛知,大阪,神奈川,埼玉,岡山,京都などの港や搬入された梱包資材から次々とヒアリが発見された.2019年には東京都品川ふ頭・青海ふ頭にて営巣が確認されたと環境省は発表している.このようなタイミングで,本書が刊行された意義はとても大きい.なぜなら,本書はヒアリについて「正しく恐れる」ことを科学の目で教えてくれるからだ.

書名が示すとおり,本書はヒアリだけでなく,それ以外の外来アリと在来アリの生態や防除について多角的な視点からわかりやすく解説されている.本書を読むと,世界はいかに侵略的アリ類の驚異にさらされているのかがよくわかる.日本の在来アリもまた海外で侵略種になっている.

本書は編集者自身によるヒアリの生活史と生態と,侵略アリが人や生態系に及ぼす被害についての概説から始まる(1章).そのあと女王アリの驚くべき長寿や精子が女王アリの体内で数年も生存できる話(2章),アリによる刺症に対する人体の反応について,とくにヒアリ刺症と皮膚炎のメカニズム(3章),充実したアリ類のオンラインの分類データベース(4章)へと話は進む.

次に,侵入したアリが在来アリ類を駆逐する進化的な理由,どのような条件が揃うと侵略アリが分布を広げやすいかがアリの社会構造の進化とともに述べられ,あるいは突如として侵略アリが消失する可能性についても推察があり興味深い(5章).

そしてアリ類と植物の共生関係についての興味深い話題(6章),近縁種アカカミアリとヒアリの関係(7章),最初に広島に侵入したアルゼンチンアリの巨大スーパーコロニー(8章),アシナガキアリの栄養卵(9章),南西諸島では普通種のヒゲナガアメイロアリが世界に侵略した歴史(10章),ツヤオオズアリ個体群のあいだで見られる巨大頭のサイズが異なる謎の現象(11章),侵入先の米国では食性を変化させている日本在来のオオハリアリ(12章),単為生殖で未授精の女王アリから新女王が生まれ,オスアリが父親のクローンとして生まれるという近親交配にとても強い繁殖システムを持つコカミアリ(13章)へと読者を飽きさせることなく話は続く.

最後の14章では,世界各国におけるアルゼンチンアリとヒアリの侵入の現状と防除の課題の話題で締めくくられる.初期防除に成功した国,失敗した国の事情も伺え,アリのみにあらず外来生物の駆除においてとても参考になる指摘がされている. こうした構成のお陰で,関心のある章のみを読んでも興味があるが,一冊の本として通読して評者は外来アリの姿と世界における現状の一片をよく捉えることができた.

アリ類は生物多様性の驚異に加えて,人間の生活に直接害を及ぼすため,環境省と都道府県の対策課が最前線で防除の指揮をとる.コンテナ等により港湾などに侵入するため,国土交通省や市町村の担当者が現場で防除にあたる.本書では,クリスマス島では種子散布者であるカニを侵入アリのアシナガキアリが捕食することで植性も変わってしまった事例が紹介されている(9章).またアリは作物の害虫であるカメムシ目昆虫の増殖を助けることもあり,米国に侵略したオオハリアリでは,侵略当初は,侵略地のアリや動物類を餌としていたが,定着するにつれ,植物食への移行も観察されたという(12章).さらに日本で分布を拡大しつつあるアルゼンチンアリはアブラムシなど植物害虫の増加を加速させ,花粉媒介昆虫を捕食し,送粉生態系をかく乱させると言う(14章).

間接的であれ植物に害を及ぼす可能性があるのであれば,侵入アリがもたらす諸問題は,社会と生活における影響のみならず,本学会の主要な構成員である植物防疫関係者にとっても他人ごとではないのではないか,と評者は考える.

本書は,日本で第一線のアリ研究者の多くを執筆者に揃えている.平易な文章で書かれており,地球をアリの惑星と言わしめるほど,そのアバンダンスの多いアリという生き物を,とくに外来アリに着目して,正しく知る機会を与えてくれる絶好の著と言える.最後に各章のタイトルを執筆者名付き(敬称略して失礼します)で書いておく.

  • 1.外来生物としてのアリ〔橋本 佳明〕
  • 2.増殖マシンとしてのアリ〔後藤 彩子〕
  • 3.刺す虫としてのアリ〔夏秋 優〕
  • 4.外来アリの分類学〔吉村 正志〕
  • 5.外来アリの社会生物学〔辻 和希〕
  • 6.アリをめぐる種間相互作用と外来アリ〔上田 昇平〕
  • 7.ヒアリとアカカミアリ〔坂本 洋典〕
  • 8.アルゼンチンアリ〔井上 真紀〕
  • 9.アシナガキアリ〔YANG Chin-Cheng/翻訳:橋本 佳明〕
  • 10.ヒゲナガアメイロアリ〔伊藤 文紀〕
  • 11.ツヤオオズアリ〔菊地 友則〕
  • 12.オオハリアリ〔末廣 亘〕
  • 13.コカミアリ〔宮川 美里〕
  • 章コラム 新顔の侵略的外来アリ―ハヤトゲフシアリ〔岸本 年郎〕
  • 14.外来アリ防除の手法と課題〔五箇 公一・坂本 佳子〕
  • 公募対象: 農研機構(生物機能利用研究部門等)
  • 公募職種: 任期付研究職員
  • 公募人数: 27(昆虫関係2)名
  • 公募〆切: 2020年8月20日
  • 採用予定数は27名でさまざまな専門分野を含んでいますが、お心当たりの方にご周知ください。1次試験(書類審査)と2次試験(面接試験)により選考が行われます。応募締切は8月20日です。テニュアトラック制ではありませんが、実績や適性等を審査して専任研究員に採用される可能性があります。
  •  なお、昆虫関係ではカイコ1名、昆虫1名の採用を予定しており、いずれも生物機能利用研究部門の採用予定枠です。
  • https://www.naro.affrc.go.jp/acquisition/files/R03_fixed-term_kadai_naro.pdf
  • 採用窓口を通していただければ、事前に見学や詳しい仕事内容の問い合わせに対応することができますので、応募を考えていらっしゃる方は早めにご連絡ください。

一般社団法人 日本応用動物昆虫学会 会員各位

下記の要領で2021~2022年度の代表理事(会長)意向投票および代議員選挙を実施しますので、御承知おきください。なお、投票方法等の詳細は、投票期間が近づいた頃、改めてお知らせメール等で連絡いたします。

  • <被選挙人名簿>
  • 2020年6月15日時点の会員個人情報に基づき作成
  • (2020年度までの会費を完納していない会員は、選挙権および被選挙権を失います。)
  • <投票>
  • ・期間:2020年8月7日(金曜日)9時 から 9月11日(金曜日)17時 まで
  • ・方法:会員情報サービスシステムと連動した「電子投票システム」による学会会員専用ページからの投票(原則「電子投票」をご利用いただきますが、インターネットを利用しない会員には、希望に応じて郵便投票も実施します。)
  • ・投票マニュアル:http://odokon.org/archives/ReadMe_AEZ.pdf
  • <開票>
  • ・期日:2020年9月19日(土曜日)
  • ・場所:学会事務局(日本植物防疫協会内)
  • ・方法:電子投票による選挙結果を選挙管理委員会が確認
  • ・その他:新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により、場所および方法が変更される場合もありますが、御了承ください。
  • <本件についての問い合わせ先>
  •  日本応用動物昆虫学会 事務幹事 内山 徹・相澤美里
  •  e-mail: jsaez.assistant.manager(at)gmail.com
  •  (@は(at)に変えてあります。)
  •  (会員番号に関する問い合わせ先は学会事務局となります。)

【応動昆お知らせメール】829号

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

------------------------------------------
「お知らせメール」 2020/07/5
------------------------------------------

■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■ 京都大学大学院農学研究科昆虫生態学分野
■  テニュアトラック助教の公募について

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/odokon/member/ から
---------------------------------------------------------------------

■ 京都大学大学院農学研究科昆虫生態学分野
  テニュアトラック助教の公募について

京都大学大学院農学研究科昆虫生態学分野では、テニュアトラック助教を1名公募します。

[勤務地] 京都市左京区北白川追分町
[募集人員] 助教(テニュアトラック)・1名
[着任時期] 2021年4月1日以降の早い時期
[応募締め切り]2020年8月7日(金)必着

応募書類は、簡易書留で郵送して下さい。

詳しくは、下記のURLをご覧ください。
http://www.insecteco.kais.kyoto-u.ac.jp/Koubo.pdf

(京都大学大学院農学研究科昆虫生態学分野 松浦健二)
-----------------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 理事会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ manager(at)odokon.org まで お願いいたします。
■ (@は(at)に変えてあります)
■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

京都大学大学院農学研究科昆虫生態学分野では、テニュアトラック助教を1名公募します。

  • [勤務地] 京都市左京区北白川追分町
  • [募集人員] 助教(テニュアトラック)・1名
  • [着任時期] 2021年4月1日以降の早い時期
  • [応募締め切り]2020年8月7日(金)必着

応募書類は、簡易書留で郵送して下さい。

詳しくは、下記のURLをご覧ください。

http://www.insecteco.kais.kyoto-u.ac.jp/Koubo.pdf

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 6.8.8

このアーカイブについて

このページには、2020年7月に書かれた記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2020年6月です。

次のアーカイブは2020年8月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。