応動昆、持続可能な社会を目指して: 一般社団法人 日本応用動物昆虫学会

科学研究費補助金(科研費)の分科・細目表の改訂について

(2012年9月13日公開)

科研費の分科・細目表は10年に一度、大幅な改訂が行われます。今年はこの改訂年にあたっており、「平成25年度の科研費公募要領の分科・細目表」は、これまでと大きく変わりました。分科「農学」は分科「生産環境農学」と改称されました。さらに、「農学」の中にあった細目「応用昆虫学」はなくなり、昆虫に関係するキーワードは「生産環境農学」の中に新たに設けられた細目「植物保護学」と、分科「境界農学」の中に新たに設けられた細目「昆虫科学」の両方に振り分けられました。
「植物保護学」は、分割A(主に植物病理学のキーワードを含む)と分割B(農薬、雑草、害虫管理などのキーワードを含む)に分かれており、昆虫関係のキーワードは分割Bに入っています。
「昆虫科学」は、今回の改訂の目玉として、分科「境界農学」の中に全く新たに設けられた細目です。昆虫学の分野が農学に広く関わること、「農学」以外にも「環境学」、「生物学」、「衛生昆虫学」、「医動物学」の分野と多くの共通基盤を有することなど、「境界農学」の趣旨に合致することから、新規細目として設けられました。「境界農学」というと隙間のイメージに誤解されがちですが、実際には、申請数、大型科研費採択数いずれの点でも学術振興会から高い評価を受けている分科で、「昆虫科学」に対する大きな期待が込められています。細目等の整理統合を旨とした今回の改訂の中で、「昆虫科学」が単独で設けられたことには、きわめて重要な意味があります。今後は、キーワードの追加と取捨選択を行いながら、基礎から応用まで多様な研究をサポートする細目として、発展を図るべきと考えています。
 このように、昆虫関係の細目は2つになったわけですが、細目と分割の維持には、単年度の申請数が100以上あることが必要で、少ない場合には次の改訂時に削除または他の細目と統合される可能性があります。現状をみてみますと、旧細目「応用昆虫学」の申請数は毎年平均170件程度であり、2細目の両方を維持していくためには申請数が明らかに不足しています。科研費の申請資格は広く認められていまして、研究に従事されている方の大多数は申請が可能です。つきましては、会員の皆様には、これまで以上に積極的に科研費の申請を行っていただきたく、宜しくご協力のほどお願い申し上げます。

(常任評議員会 石川幸男、岩淵喜久男)