応動昆、持続可能な社会を目指して: 一般社団法人 日本応用動物昆虫学会

【応動昆 お知らせメール】 394号

(2013年3月 8日公開)

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

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「お知らせメール」 2013/03/08
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■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 1 むしむしコラム・おーどーこん更新のお知らせ
■ 2 公開シンポジウム【次代の技術を担う「昆虫力」】のお知らせ
■ 3 生研センター研究成果発表会のご案内

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●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/acpartner/odokon/ から

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■ 1 むしむしコラム・おーどーこん更新のお知らせ

「最新のトピック」

●2013年03月01日掲載
【子供とおばあちゃんが戦って巣を守るアブラムシ】
植松圭吾 (ケンブリッジ大学)・柴尾晴信 (東京大学大学院総合文化研究科)

昆虫の社会においては、生存に必要な仕事を仲間同士で分担して行っていま
す。今回私たちは、産まれたばかりの幼虫と年老いた成虫が防衛し、その他
の個体は繁殖に専念するという役割分担を発見しました。「子供とお年寄り
が防衛する」というと変に聞こえますが、実際は集団を維持するための合理
的な戦略なのです。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0301_092120.php
クリックして下さい。


●2013年02月27日掲載
【”おとり”受容体が体の成長を調節する】
岡本直樹・西村隆史 (理研CDB・成長シグナル研究チーム)

我々ヒトの体の大きさが個人個人で異なるように、昆虫をはじめとする様々
な生き物の体の大きさは生育環境や遺伝的背景によって大きく変わります。
しかし、生物の体の成長がどのように調節されて最終的な体の大きさが決定
されるのかについては、いまだ不明な点が数多く残されています。

本コラムでは、最近筆者らがショウジョウバエを用いて明らかにした新規の
成長制御因子”SDR”について紹介いたします。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0227_145316.php
クリックして下さい。


●2013年03月02日掲載
【ショウジョウバエは空腹状態で記憶力があがることを発見】
平野恭敬 (東京都医学総合研究所・科学技術振興機構さきがけ)・齊藤 実
(東京都医学総合研究所)

さまざまな記憶障害を改善することは、QOLの向上に重要です。記憶研究が
進んだ結果、記憶メカニズムについて解明されつつありますが、記憶障害
を効果的に改善する方法はこれまで確立されていません。今回私たちは、
ハエを空腹状態にすると長期的な記憶が促進されること、さらにその分子
メカニズムを明らかにしました。

(絵: 久保田珠美)

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0302_160000.php
クリックして下さい。

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「コラム」

●2013年02月28日掲載
【飛ばないテントウムシでアブラムシを防除する】
世古智一 (近畿中国四国農業研究センター)

テントウムシは、野菜や花の害虫であるアブラムシを食べる天敵として知ら
れています。しかし、アブラムシを食べてもらうために畑にテントウムシを
放しても、飛んですぐに逃げられてしまいます。その問題を解決するため、
飛ばないテントウムシの系統を育成し、天敵製剤として実用化するための取
り組みを行っています。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0228_160123.php
クリックして下さい。

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■ 2 公開シンポジウム【次代の技術を担う「昆虫力」】のお知らせ

日本蚕糸学会主催/農業生物資源研究所共催 

次代の技術を担う「昆虫力」
~昆虫科学が迫る昆虫の感覚・脳・行動のしくみとその応用~
神崎 亮平 (東京大学 先端科学技術研究センター教授)
3月18日(月)15:30~16:30
農林水産技術会議事務局筑波事務所 
本館2階 つくば農林ホール 
( http://sto.affrc.go.jp/outline/access )
(学会参加者でない一般の方も自由に参加できます。参加費無料。)

ご案内: http://www.nias.affrc.go.jp/jsss2013/symposium.html
チラシ: http://www.nias.affrc.go.jp/jsss2013/symposium.pdf

要旨:
次代の技術を担う「昆虫力」
~昆虫科学が迫る昆虫の感覚・脳・行動のしくみとその応用~

東京大学 先端科学技術研究センター
神崎 亮平

昆虫はその微小な寸法という制約の中で,センサ系・脳神経系・運動系を
発達させ,さまざまな環境下で適応的な機能を進化させてきた.昆虫の小さ
な身体に潜む感覚・処理・運動能力は「昆虫力」といわれる.哺乳類の複雑
な脳神経系に対して,昆虫は単純・高速・経済的な情報処理により,環境に
適応していると考えられる.このような昆虫が獲得したセンサ・脳神経系・
運動系の機能や機構の解明は,生物学的に重要なだけではなく,工学設計に
おいても重要な手本となり,その設計には学ぶべきことが多い.
私たちは,鱗翅目昆虫のカイコガ(Bombyx mori)を対象に,遺伝子・ニュ
ーロン・神経回路・行動にいたるさまざまなスケールから,匂い(フェロモ
ン)の受容,脳情報処理,そして匂い源であるパートナの探索にいたる機能
を分析し,得られた結果を統合して,昆虫脳の神経回路モデルを京スーパー
コンピュータに構築しつつある.さらに,昆虫とロボットを融合したハイブ
リッドシステムの構築を通して,感覚,脳そして行動のしくみを理解し,活
用する研究を進めている.
講演では,まず,昆虫の感覚の世界について紹介する.そして,昆虫力の
基盤となるセンサや神経機構を解明するための研究アプローチと,それによ
り解明されてきた機能や機構について説明する.次に,昆虫力を評価し実現
するための新しいアプローチである「昆虫とロボットの融合」に関する研究
について述べる.
最後に,遺伝子工学技術により昆虫の生体機能を活用したセンサ細胞(匂
いセンサ)や,昆虫自体をインテリジェントなセンサ(センサ昆虫)に改変
する研究にも触れ,昆虫科学から昆虫力の魅力とその利用に迫る.

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■ 3 生研センター研究成果発表会のご案内

生研センターでは、イノベーション創出基礎的研究事業の終了課題の成果
発表会を行っております。今年度は、3月13~15日の3日間、新橋駅近くの
有楽町ホールで開催いたします。農業や食品産業技術、生物機能利用等に
関連した基礎的・応用的研究成果について、多彩な内容の講演が行われます。
 
3月13日には、

・昆虫抗菌タンパク質改変ペプチドを利用した抗菌性素材の開発
(農業生物資源研究所 石橋純)

・共生細菌により昆虫が獲得する新規生物機能の解明と制御への基盤研究
(産業技術総合研究所 深津武馬)

・プロバイオティクスを利用したミツバチ感染病制御技術の開発
(畜産草地研究所 芳山三喜雄)

といった講演も予定されております。

入場無料で、どなたでもご来場頂けますので、多数の皆様のお越しを
お待ちしております。

詳細は、以下のページをご覧下さい。

http://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2013/01/028352.html

問い合わせは、生物系産業技術研究支援センター(生研センター)
新技術開発部 基礎的研究課
E-mail: kisoken@ml.affrc.go.jp
TEL: 048-669-9190 
までお願いいたします。

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■ 本メールは、日本応用動物昆虫学会会員の方へ、
■ 常任評議員会の承諾を得て、電子広報委員会が配信しています。

■ 本メールに関するお問い合わせは、
■ mailto: manager-AEZ@naro.affrc.go.jp まで お願いいたします。

■ 日本応用動物昆虫学会 website http://odokon.org/

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