応動昆、持続可能な社会を目指して: 一般社団法人 日本応用動物昆虫学会

日本応用動物昆虫学会の法人化について

(2016年8月17日公開)

2016年3月に大阪府立大学で開催されました第60 回総会におきまして、日本応用動物昆虫学会の2017年度からの法人化に向けた準備を進めることをご承認いただきました。これまで任意団体として運営されて参りました日本応用動物昆虫学会は,来年度より一般社団法人日本応用動物昆虫学会として法人格を取得し,以後,新たな組織体制のもとに運営されることになります。

第98回評議員会では、これまでの「会則」に代わる「定款」(案)をお示ししてご意見を伺い、その後、法人化委員会が中心となり専門家の意見を得ながらさらなる検討を進めてまいりました。ここに、法人化後の日本応用動物昆虫学会の組織運営の形をとりまとめた「日本応用動物昆虫学会の法人化後の組織および運営について(案)」と「定款(案)」を会員の皆様にお示しいたします。これらの案をご覧いただき、9月1日(木)までに法人化担当常評(houjin(at)odokon.org)あてに御意見をお寄せいただけますよう、お願い致します(@は(at)に変えてあります)。

なお,以下では、本学会の法人化と、法人化に伴う変更点について説明させていただきます。

日本応用動物昆虫学会では,2014年度に法人化委員会を設置し,日本応用動物昆虫学会の一般社団法人化に向け,法人化の是非,法人化された場合の学会内部の組織および運営のあり方,定款案,法人化移行時および移行後に必要となる事務作業や経費の見積もり等について検討してまいりました。その結果、「日本応用動物昆虫学会は非営利型の一般社団法人として法人化するのがよい」との結論に至りました。

法人化するには、その根拠法である「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に則った運営が求められますが、基本的には、これまでの組織体制と活動が継続できる形になるように検討してまいりました。しかしながら、いくつか変更を要するところがあります。これまで、重要な案件は総会で決定してきました。法人では、社員全員が出席する総会(社員総会)で決定しなくてはなりません。理事(現在の常任評議員に相当)も社員総会で選出され、代表理事(会長)は理事の互選で決める必要があります。ここで、学会の会員全員を社員として組織することは可能ですが(例:日本動物学会など)、委任状の利用があったとしましても、社員総会への全員の出席を毎年実現するのは事実上困難と考え、法人化した多くの学会でとっているやり方、すなわち会員の選挙によって選ばれた代議員(現在の評議員に相当)を社員とすることにしました。

これに伴う変更点があります。現在の総会では、会員はどなたでも直接審議に加わることができました。法人化後は、会員総会は開催されますが、ここでは報告が主となり審議は行われなくなりますので、会員の皆様からの御意見は、代議員を通じて社員総会の反映していただくことになります。この点が最も大きな変更点です。このことが学会活動に支障をきたさないよう、会員の皆様からの御意見を十分に生かすことのできる仕組みを今後検討していきたいと考えています。

もう一つの変更点は、「今回の会長選挙、評議員選挙に関する注意点とお願い」にありますように、会長の選考方法が、これまでの会員による直接選挙から、理事会における理事(現在の常任評議員)の互選となることです。このため、現行の会長選挙は会員による会長選出の意向投票になります。

また、支部についてですが、法人化した学会の支部には法人法上の多くの制約があることから、現行の日本応用動物昆虫学会の支部がこれまでと変わりない活動を継続するのには、学会の支部と名乗らないのが得策と考えています。

予定では、2017年1月に法人の登記をおこない、3月の大会における総会以降に任意団体の解散を予定しています。細部のスケジュールの調整については、今後も専門家の意見を得て進めていく予定です。また,現行の規則・規定についても法人化に合わせて改訂が必要であり、現在その作業を進めています。新たな規程案につきましても、まとまり次第、会員の皆様にお示しする予定です。

それでは、会員の皆様は、ぜひ定款(案)をご覧いただき、御意見をお寄せいただけますよう、お願い致します。

会長  岩淵喜久男