応動昆、持続可能な社会を目指して: 一般社団法人 日本応用動物昆虫学会

【応動昆 お知らせメール】 427号

(2013年12月28日公開)

日本応用動物昆虫学会会員の皆さまへ

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「お知らせメール」 2013/12/28
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■■ 目次 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ 1 むしむしコラム・おーどーこんの更新

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●会員情報変更は https://service.dynacom.jp/acpartner/odokon/ から

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■ 1 むしむしコラム・おーどーこんの更新

むしむしコラム・おーどーこん「最新のトピック」更新

2013年12月23日掲載【「生物を生きたまま電子顕微鏡で高解像度観察する」
~昆虫が分泌する物質を規範とした「防護服」ナノスーツの開発~】
高久 康春 (浜松医科大学)

生物表面の微細構造の観察や解析には、走査型電子顕微鏡が有効な機器とし
て用いられて来ました。しかし、高倍率・高分解能で表面微細構造を観察で
きる電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)では、試料を高真空環境(10-5~
10-7Pa)に曝さなければならないので、生物が含む水分やガスなどが奪われ
て微細構造がたやすく変形してしまいます。そのため生物試料に様々な化学
的前処理を施した後に予備乾燥したり、あるいは、真空度を10-2Pa程度に
下げた低真空SEMを用いるなど機器側の開発も行われてきましたが、前者は
微細構造が崩れ、後者は解像度が下がるなどの問題が生じます。生物という
濡れた試料を高倍率・高分解能観察することは困難で、ましてや生きたまま
の生物の観察は不可能だと考えられてきました。著者らは、その固定概念を
払拭し生物がもつ真空耐性を増強する技術を検討し、虫(ショウジョウバエ
など)の幼虫が体表にもつ粘性物質に、電子線またはプラズマ照射すること
で得られるナノ薄膜が、超高真空下でも体内の水分やガスの放出を抑制する
表面保護効果を生みだすことを見いだし、生きたままのFE-SEM観察に適応
することに成功しました(Takaku et al, 2013)。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/1223_173737.php
クリックして下さい。
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2013年12月19日掲載【GFPよりも使いやすい遺伝子組換えマーカーを
目指して】
二橋 美瑞子 (農業生物資源研究所)

ショウジョウバエでは遺伝子組換え体を色や形などの見た目で判別できます
が、他の昆虫では組換え体の判別はGFPなどの蛍光マーカーで行われていま
す。しかし、蛍光マーカーを用いたスクリーニングは、蛍光顕微鏡が高価で
あることに加て、実際やってみると大変骨の折れる作業であることをご存知
の方もいるでしょう。ショウジョウバエ以外の昆虫で遺伝子組換え実験をし
ている人は、ハエは肉眼で簡単にスクリーニングできるのでうらやましいと
一度は思ったことがあるのではないでしょうか。今回私たちは、様々な昆虫
に適用可能で、組換え体を見た目(色)で判別できるマーカーを作り出すこと
に成功しました。(Osanai-Futahashi et al. 2012)

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/1219_094843.php
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2013年06月10日掲載【冬の寒さが冬尺蛾の種分化を引き起こす】
山本 哲史 (京都大学)

新しい生物種が誕生するプロセスを種分化と言います。種分化の過程で重要
なことは、それまで互いに繁殖できていたもの同士が「空間的」に出会わな
くなることだとされてきました。しかし、理論的には「時間的」に出会わな
くなることによっても種分化は生じるはずです。私たちはクロテンフユシャ
クという蛾において冬の寒さによって繁殖時期が分離し、時間的な種分化が
起こっていることを明らかにしました。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0610_085001.php
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2013年06月10日掲載【サイカチマメゾウムシ幼虫がもつ新規抗酸化脂質】
太田伸二 (広島大学大学院生物圏科学研究科)

活性酸素種(ROS)の過剰発生によって、生体を構成するタンパク、核酸及び
脂質などが多大な損傷を受ける恐れがあります。酸素呼吸を行う生物は、
常にこのような酸化ストレスにさらされる危険性を有していることから、
生体防御のためにSODやチオレドキシンなどの抗酸化性酵素、あるいは
ビタミンCおよびE、カロテノイド類、ポリフェノール類などの有機物質を
利用していることが知られています。最近、マメ科の種子中で成長するマメ
ゾウムシ幼虫がこれまで知られていない抗酸化脂質を作り出していることが
わかりました。この新規抗酸化脂質の化学構造を特定した研究について紹介
します。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/0610_085000.php
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むしむしコラム・おーどーこん「コラム」更新

2013年12月24日掲載【近親交配を好む虫と避ける虫】
栗和田 隆 (鹿児島大学教育学部)

近親者と交尾すること(近親交配)は避けるべきだと一般に考えられていま
す。これは近親交配によって生まれてきた子にはしばしば有害な影響(近交
弱勢)が見られるためです。しかし、近親者は自分と同じ遺伝子を持ってい
る可能性が高いため、遺伝子の伝搬効率という観点からはむしろ近親交配は
有利となり得ます。ここでは、近親交配を避けるか受け入れるかという観点
から、昆虫の行動を紹介します。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/1224_024210.php
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2013年12月23日掲載【研究室紹介: 京都大学大学院 人間・環境学研究科
市岡研究室】
清水 加耶 (京都大学大学院人間環境学研究科)

市岡研究室では、東南アジアの熱帯雨林に生息する昆虫の生態や生物間相互
作用の解明を目指した研究を行っています。アリやチョウの多様性と生態、
林冠部に生息する昆虫群集の構造、数年に一度様々な分類群の樹種が同調し
て開花・結実する「一斉開花」と植食性昆虫の群集動態との関係、キノコの
分布とキノコ食昆虫の群集構造の関係などがこれまでに扱ってき題材です。
ここでは、アリと緊密な共生関係をもつ「アリ植物」とさまざまな生物との
間の相互作用についての研究の一部を紹介します。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/1223_172400.php
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2013年12月23日掲載【虫で虫を滅ぼす方法: 不妊虫放飼法による害虫の
根絶】
熊野 了州 (沖縄県病害虫防除技術センター・琉球産経株式会社・琉球大学
農学部)

最近、サツマイモ害虫であるアリモドキゾウムシが、不妊虫放飼法と呼ばれ
る防除法により沖縄県久米島で根絶されました。離島とはいえ比較的広い島
(60km2)で、どのように害虫を根絶したのか疑問に持たれた方もおられるで
しょう。ただ、ゾウムシの根絶を語るには、このコラムではあまりにもスペ
ースが限られてい>す。血と汗と涙のアリモドキゾウムシ根絶ドラマは他に
譲ることとし、ここでは不妊虫放飼法で核となる不妊化にまつわる話題を紹
介したいと思います。

全文を読むには http://column.odokon.org/2013/1223_100700.php
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