話題: 潮を読む虫たち:昆虫の示す概潮汐リズム
講演者: 佐藤 綾 (理研・研究支援パート)
日時: 2013年 4月20日(土) 14:00~17:00
場所: 岡山大学農学部第1講義室(1号館南側1階)
講演要旨:
潮の満ち引きは、繰り返される海面の昇降であり、昼夜のサイクルとともに海辺の生物が直面する重要な環境サイクルである(潮汐サイクル)。満潮になると冠水し、干潮になると地面が露出する環境(潮間帯、干潟)に生息する生物は、活動に適した干潮時あるいは満潮時のみに活動が制限される。潮汐サイクルの周期は約12.4時間であり、潮間帯に生息する多くの生物において、野外の潮汐サイクルに対応した約12.4時間周期の自由継続リズム(概潮汐リズム)が確認されている。このことは、それらの生物が潮汐サイクルに対応した体内時計を使って、潮汐に活動を合わせていることを意味する。本発表では、潮間帯に生息する陸生昆虫が示す概潮汐リズムについて、私たちが明らかにしてきたことをお話したい。
問い合わせ: 宮竹貴久 (岡山大学)miyatake(at)okayama-u.ac.jp
第301回 昆虫学土曜セミナーのお知らせ
2013/04/12(金)