第54回 生態学こまば教室のご案内

東京大学 総合文化研究科の工藤達実と申します。

この度、公開セミナー 第54回生態学こまば教室を8/27に開催することとなりましたので、お知らせいたします。沖縄科学技術大学院大学でポスドクをされている水野理央 博士をお招きし、クビレハリアリ類の生活史と高度な社会性の進化との関わりについてお話いただきます。ハイブリッド開催となりますので、現地参加できない方も積極的にご参加ください。

日時:2025年8月27日(水曜日)14:30-15:30(延長の可能性あり)
場所: 東京大学駒場Ⅰキャンパス 教室未定
開催方法:ハイブリッド開催(対面&オンライン) ※配信URLは後日送付いたします。
こまば教室HP:
https://sites.google.com/site/komabaecoevo/
参加登録フォーム:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSev2nr_cTNVhx60xZUV7LWPocoyDuxZH5V5T0pfZFRnOQa-tw/viewform?usp=header
登録締め切り: 2025年8月26日23:59


「軍隊アリに近縁なクビレハリアリ類の自然史から見る,高度な社会的複雑性の進化」

アリ科サスライアリ亜科の軍隊アリ類は,極端に巨大なコロニーサイズ,多数の働きアリによる集団採餌,女王アリの形態の顕著な特殊化などの極めて高度な社会的複雑性と,他のアリを専門的に捕食する習性など,他のアリ類には見られない特異的な生活史を示す。一方で,クビレハリアリ類と総称される同亜科の近縁種群は,より小さなコロニーサイズを示し軍隊アリとは全く異なる生活史を持つようだが,その詳細はあまり研究されてこなかった。発表者らは,このクビレハリアリ類の生活史の比較研究から,軍隊アリの進化過程を考察することを目指し,東南アジア熱帯を中心に研究を実施してきた。その過程で,コロニーサイズの拡大,女王アリの形態的特殊化,小規模ながら特徴的な集団行動の獲得など,軍隊アリ的な生活史形質の異なる進化的中間段階を示す種を発見し,同亜科内に軍隊アリ進化のグラデーションがあることを見出した。これまでにわかってきたことを概観し,本亜科における軍隊アリ進化を考察する。
Web:
https://www.researchgate.net/profile/Riou-Mizuno


世話人:工藤 達実 (東京大学D3) 納富 祐典 (東京大学D3) 朝鍋遥 (東京大学D1)
お問い合わせ:工藤 達実
東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻 広域システム科学系
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1 3号館314
E-mail:
tatsu-cu(at)g.ecc.u-tokyo.ac.jp 
@は(at)に変更しています

工藤達実(行動進化生態こまば教室 世話人)