2016年度各賞受賞者

2016年度の学会賞・奨励賞・論文賞受賞者が、2016年3月26~29日に大阪府立大学にて開催された第60回大会(日本昆虫学会第76回大会・第60回日本応用動物昆虫学会合同大会)にて発表されました。また、同大会のポスター発表から、合同大会1日目に7点、同2日目に7点の計14点が、合同大会ポスター賞として選ばれました。加えて、合同大会の企画として『英語口頭発表「合同大会企画」賞』が設けられ、7名の口頭発表に賞が授けられました。

第60回学会賞 (2名)
阿部 芳久 (九州大学大学院比較社会文化研究院)
害虫ハモグリバエとその寄生蜂に関する一連の研究
村井 保 (アグリクリニック研究所)
農作物を加害するアザミウマ類やアブラムシ類の生態と防除に関する研究
第16回奨励賞 (2名)
長 泰行(千葉大学大学院園芸学研究科)
ダニ類を用いた生物間相互作用に関する行動生態学的研究
武田 藍(千葉県農林総合研究センター)
新発生害虫の生態解明と実用的防除技術の確立を通じた地域密着型研究
第2回論文賞 (2編|著者全員が受賞者)

Ryusei Tanaka, Taisei Kikuchi, Takuya Aikawa, Natsumi Kanzaki (2012)  Simple and quick methods for nematode DNA preparation.  Applied Entomology and Zoology 47(3): 291-294.

Hiroaki Noda, Kenji Watanabe, Sawako Kawai, Fumiko Yukuhiro, Takeharu Miyoshi, Makoto Tomizawa, Yoko Koizumi, Naruo Nikoh, Takema Fukatsu (2012)  Bacteriome-associated endosymbionts of the green rice leafhopper Nephotettix cincticeps (Hemiptera: Cicadellidae).  Applied Entomology and Zoology 47(3): 217-225.

合同大会ポスター賞 (大会1日目|7名)
細野 翔平 (玉川大学大学院農学研究科)
セイヨウミツバチの対スズメバチ熱蜂球 &lquot;はじめて&rquot;は失敗する
遠藤 淳 (京都大学大学院理学研究科)
クサギカメムシとミナミアオカメムシの卵塊では孵化の同期が幼虫による卵共食いを抑制している
森 信之介 (京都大学大学院農学研究科)
花粉が発する蛍光を介した植物と訪花昆虫のバイオコミュニケーション
Xi Jili (大阪市立大学大学院理学研究科)
ホソヘリカメムシの光周性に関わる光受容器から脳への神経投射経路
望岡 佑佳里 (佐賀大学農学部)
ムラサキツバメの幼虫における発音の意義
髙橋 萌会 (日本大学生物資源科学部)
Bacillus thuringiensisの効率的な有用株検索遺伝子マーカーの作出
高橋 稜一 (京都産業大学大学院生命科学研究科)
特定外来生物ツマアカスズメバチの在来昆虫類への影響について
合同大会ポスター賞 (大会2日目|7名)
有本 晃一 (九州大学大学院生物資源環境科学府)
アリの多様性は、顔の多様性
平岡 由梨佳 (宮崎大学農学部)
天敵利用の切り札タバコカスミカメの有効性を制限する要因は?
佐藤 智美 (明治大学大学院農学研究科)
環境の異なる2地点のマダニ相および動物相の関係
鈴木 麻衣子 (名城大学農学部)
ゼニゴケのナミハダニに対する忌避・防衛能の評価
鈴木 啓 (東北大学大学院生命科学研究科)
チョウ類のホストレンジを決定する遺伝的基盤の解明
濵谷 昭寿 (京都府立大学大学院生命環境科学研究科)
潜葉虫からゴール形成者へと変貌するヒサカキホソガ幼虫の生活史と発現比較に向けた飼育法の確立
谷野 宏樹 (信州大学理学部)
コオイムシにおける種内系統群レベルでの遺伝構造: とくに2系統群が混生する中国地方について
英語口頭発表「合同大会企画」賞 (7名)
Emtia Chandrima, Kazuro Ohno:
Does the hoverfly forage effectively for flower resources?
Gebreziher Haftay Gebreyesus, Kiyoshi Nakamuta:
Attraction of a generalist predator to mixtures of HIPVs from multiple plant species in field cages.
Nobuaki Mizumoto, Toshihisa Yashiro, Kenji Matsuura:
Male pairs of termite cooperate for survival and future reproduction.
Shiori Goto, Kazutaka Takeshita, Tsubasa Ohbayashi, Yu Matsuura, Yoshitomo Kikuchi:
A different face in the gut: morphological alteration of the Burkholderia symbiont during infection.
Masayuki Kobayashi, Issei Ohshima:
Genetics of performance and preference in Acrocercops transecta.
Yusuke Miwa, Masayuki Koganezawa, Kazuo Emoto, Daisuke Yamamoto:
Searching for ppk-expressing neurons that control female receptivity in Drosophila.
Narisara Piyasaengthong, Yukie Sato, Natsuko Kinoshita, Yooichi Kainoh:
Host moth oviposition and induction of tea leaves to arrest the parasitoid Ascogaster reticulata.